業績評価におけるフィードバックのやり方: エグゼクティブコーチからのアドバイス

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Feb 14, 2024

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業績評価(パフォーマンス・レビュー)は、マネージャーの頭を悩ませる業務です。社員の業績をただ評価するなら簡単かもしれませんが、親身になってフィードバックを行うには、ある程度の慣れが必要になってくるでしょう。

Intellectのエグゼクティブ・コーチであるRobyn Camが、業績評価を最大限に活用するためのヒントをご紹介します。

フィードバックの準備をする

マネージャーとしてフィードバックを行う場合は、簡潔かつ正確に伝えるだけでなく、部下の気持ちになって考えることが大切です。「私たちは皆、同じ人間であり、フィードバックを受けるためにここにいます。なぜなら、どんな立場の人であっても、フィードバックから学び、成長できるからです」とRobynは言います。

評価期間中はそのことを念頭に置きつつ、部下の仕事ぶりについて、次のような質問を使いながら振り返ることが大切です。

フィードバックの3つのルール

フィードバックの伝え方は、評価そのものと同じくらい重要です。Robynは、業績評価の面談で気を付けた方がいいことを3つ挙げています。

1. 個人の性格ではなく、行動に注目すること

職場のメンバーの性格よりも、行動や言動に注目しましょう。

「あなたは24時間365日、彼らと一緒にいるわけではありません」と、Robynは言います。「職場は限られた時間と空間で仕切られており、その中で起こったことしか把握できないのです」。

Robynの言う通り、職場での行動を、その人自身の性格と結びつけるのは不適切かもしれません。

例えば、月曜日の朝、いつも会議に遅刻してしまう部下がいたとします。しかしそこには、子供を学校に送っていくなど、彼なりの理由があるかもしれません。彼に時間を守ってほしい場合は、「○○君は遅刻魔だ」などと一概に決めつけるのではなく、特定の行動について言及し、対策を立てるようにしましょう。

2. 具体的な例を挙げること

人事考課でフィードバックをする際には、具体的な例を挙げて説明しましょう。例えば、特定の状況下における言動や、プロジェクト、ミーティングでの行動など。

「具体的な例を挙げるときに重要なのは、どんな環境・状況だったか、ということです。人は、時と場合によって違った行動をとります。そうした事例がきちんとまとめられたフィードバックは、部下にとっても理解しやすく、重要なアドバイスとなります」とRobynは述べています。

時には、部下のプライベートな出来事によって、仕事に影響が出るかもしれません。上司が部下の私生活を把握する必要はないのですが、例えば部下が家庭内などでトラブルを抱えている場合は、以前と比べて業績に差が出る可能性もあります。

このようなときは、上司が部下に対して具体的に手助けをすると、今後同じような場面でも部下が自分の弱点を見つけやすくなり、より良いパフォーマンスを発揮できるでしょう。

3. 正確に、公平に、素直に、思いやりをもって

つまるところ、自分がフィードバックを受ける部下の立場だとしたら、と考えればいいのです。

Robyn:「私たちは皆チームであり、成長しながら互いに高めあい、支えあいたいと願っています。そのため、批判的・建設的なフィードバックをするとしても、優しい言葉で伝えてみてはどうでしょうか」

人事考課でフィードバックをする際には、正直かつ思いやりのある、自分なりのやり方を考えてみてください。「あなたはとても個性的だね」といった、婉曲的な表現は避けましょう。代わりに、「あのプレゼンはここが良かったけど、スピードが早めだった」など、率直で誠実な表現をすれば、部下からの誤解も防げる上、フィードバックがより分かりやすくなります。

フィードバックが建設的で合理的なものであれば、自信をもって伝えることができるはずです。褒めることで全体のバランスをとるのは良いことですが、部下の機嫌をとるためだけにたくさん褒める必要はありません、とRobynは言います。

気の利いた表現でフィードバックする

上司の使う言葉は、想像よりも深い印象を残すことがあります。

Robynによると、「あなたはいつもこうだ」「あなたはいつも〜をやらない」といった断定的な表現は避けるべきとのことです。それよりも、部下に気を付けてほしい状況や行動について、具体的に表す言葉を使ってみてください。

例えば、「あなたはいつも返信が遅いよね」と言う代わりに、次のようにしてみてはどうでしょう:

・Slackのメッセージは、1日に何度か確認して、対応可能かどうかを返信してほしいです
いつ手が空いたか分かるように、定期的にSlackのステータスを更新してもらってもいいですか?
私のSlackメッセージにリアクションをしてもらえると、既読かどうか分かるので助かります。

マネージャーになるのは簡単なことではありません。ましてやチームのことを本当に想っている人であればなおさらです。これまで見てきたRobynのアドバイスは、建設的なフィードバックを通じてチームメンバーに力を与えるだけでなく、あなたがより良いマネージャーやリーダーになるための道しるべとなるでしょう。

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